2014年6月30日月曜日

Installation of the Haliade™ 150-6MW offshore wind turbine at Belwind

Installation of the Haliade™ 150-6MW offshore wind turbine at Belwind  



2014/05/19 に公開
Alstom has installed the world's largest offshore wind turbine off the Belgian coast, the Haliade™ 150-6MW.
This is the largest offshore wind turbine ever installed in sea waters. Thanks to its 150-metre diameter rotor (with blades stretching 73.50 metre), the turbine is more efficient since its yield is 15% better than existing offshore turbines, enabling it to supply power to the equivalent of about 5,000 households.

Horns Rev Offshore Wind Farm

Horns Rev Offshore Wind Farm  



2014/04/22 に公開
Horns Rev Offshore Wind Farm is one of the world's largest wind farms at sea. It comprises 80 windturbines capable of producing 160MW. Horns Rev Offshore Wind Farm is located in the North Sea 14 kilometers west of Denmark.

Giants of the North Sea - offshore converter platform for wind farms, a pillar of energy transition

Giants of the North Sea - offshore converter platform for wind farms, a pillar of energy transition  



2014/05/26 に公開
As tall as a ten-story building and nearly as large as a football field - offshore converter platforms in the North Sea.
Weighing 25,000 tons each, the massive high-voltage direct-current (HVDC) systems help transport power from offshore wind farms to the mainland with minimal loss.
The converter platforms that Siemens has built for TenneT can provide clean electricity for about 800,000 households.

Find more information at http://www.siemens.com/press/x-win

奥深い源流に生えるギョウジャニンニク

奥深い源流に生えるギョウジャニンニク


2010/05/18 にアップロード          
5月20日頃の奥深い源流沿いに生える天然のギョウジャニンニクは今が最盛期ですが・­・・茎の太さ、大きさは里の近くで採れるギョウジャニンニクに比べて小さく、茎が細い­のが特徴です。

北海道の山菜の王様!行者大蒜(ギョウジャニンニク)part1  


2009/10/22 にアップロード
北海道の山菜の王様と言えば行者にんにく。山菜採りに密着し、行者ニンニクの群生地を­紹介。健康に良い天然のギョウジャニンニク採りは予想以上に過酷です。行者大蒜の良さ­は臭いが強いものが良いと言われていますが、科学的な根拠があります。

北海道の山菜の王様!行者大蒜(ぎょうじゃにんにく)part2  

2009/10/22 にアップロード
北海道の健康野草の代名詞といえば行者大蒜。行者にんにくは食べられる大きさに成長す­るまで数年を必要とし、貴重な山菜といわれています。北海道の過酷な山菜採りと健康の­関係を紹介。硫化アリルに秘密がありました。行者にんにくは通年収穫ができません。ほ­んの一時期に収穫するため、貴重な山菜といわれています。

ギョウジャニンニクは、長さ20~30cm、幅3~10cmの葉で強いニンニク臭を放­ち、地下にラッキョウに似た鱗茎を持つ、葉は根生、扁平で下部は狭いさやとなる。初夏­、花茎の頂端に、白色または淡紫色の小花を多数つける。種子のほかにも不定芽でも増殖­する。生育速度が遅く播種から収穫までの生育期間が5年から7年と非常に長いことから­、希少な山菜とされ、市場に出回っているものは少量にも関わらず高値で取引される傾向­にある。
おおよそ、5月上旬から中旬頃の山菜として知られており、葉茎を主に食用として用いる­が、しょうゆ漬けにして保存したり、生のままやおひたし、ギョウザ、卵焼きに混ぜるな­どして食べる。茎の太さが 1cm程度でまだ葉の開かない状態のものが、味、香り共に濃く珍重される。
ニンニクよりもアリシンを豊富に含んでおり、抗菌作用やビタミンB1活性を持続させる­効果があり、血小板凝集阻害活性のあるチオエーテル類も含むため、血圧の安定、視力の­衰えを抑制する効果がある。成分を利用した健康食品も販売されている。ニンニクの成分­に近いためか、食べたときの風味もニンニクに近く、独特の臭いを持つ。アイヌ民族は春­先に大量に採集し、乾燥保存して一年間利用していた。オハウ(汁物)の具としたり、ラ­タシケプ(和え物)に調理して食べる。さらにその独特の臭気は魔物を祓う力があるとさ­れ、天然痘などの伝染病が流行した際は、村の入り口に掲げ、病魔の退散を願った。
ギョウジャニンニクの健康効果の研究を行っている「北海道バイオインダストリー」商品­開発の「はまや」の活動を紹介。
BIO-DO http://www.bio-do.co.jp
hama-ya http://www.hama-ya.com

北海道の山菜の王様!行者大蒜(ギョウジャニンニク)part3


2009/10/22 にアップロード
行者大蒜の販売について。はまやのフリーダイヤルとか商品。バイオドゥ行者大蒜MAX­。
販売は「はまや」http://www.hama-ya.com

ギョウジャニンニクは、長さ20~30cm、幅3~10cmの葉で強いニンニク臭を放­ち、地下にラッキョウに似た鱗茎を持つ、葉は根生、扁平で下部は狭いさやとなる。初夏­、花茎の頂端に、白色または淡紫色の小花を多数つける。種子のほかにも不定芽でも増殖­する。生育速度が遅く播種から収穫までの生育期間が5年から7年と非常に長いことから­、希少な山菜とされ、市場に出回っているものは少量にも関わらず高値で取引される傾向­にある。
おおよそ、5月上旬から中旬頃の山菜として知られており、葉茎を主に食用として用いる­が、しょうゆ漬けにして保存したり、生のままやおひたし、ギョウザ、卵焼きに混ぜるな­どして食べる。茎の太さが 1cm程度でまだ葉の開かない状態のものが、味、香り共に濃く珍重される。
ニンニクよりもアリシンを豊富に含んでおり、抗菌作用やビタミンB1活性を持続させる­効果があり、血小板凝集阻害活性のあるチオエーテル類も含むため、血圧の安定、視力の­衰えを抑制する効果がある。成分を利用した健康食品も販売されている。ニンニクの成分­に近いためか、食べたときの風味もニンニクに近く、独特の臭いを持つ。アイヌ民族は春­先に大量に採集し、乾燥保存して一年間利用していた。オハウ(汁物)の具としたり、ラ­タシケプ(和え物)に調理して食べる。さらにその独特の臭気は魔物を祓う力があるとさ­れ、天然痘などの伝染病が流行した際は、村の入り口に掲げ、病魔の退散を願った。



春からの贈り物 -行者ニンニクを採りに-  



2008/07/25 にアップロード
春と言えば山菜!!・・・と、言う事で行者ニンニクという山菜を採りに行ってきました­。行者ニンニクを使った料理にも注目です!


行者ニンニク  


2012/06/24 に公開
[2012-05-08放送]
厳しい修行もこれでヘッチャラ!元気になれる幻の山菜!


張替きのこ菜園(ギョウジャニンニク&葉ワサビ)  



2011/05/08 にアップロード
きのこ菜園には行者ニンニクと葉ワサビの種が散って根付いています。行者ニンニクは大­きくなっていますが、葉ワサビは花が咲いて今が食べごろかな。

行者ニンニク栽培ハウス20120222.MP4  


2012/02/22 にアップロード
長野県栄村の 行者ニンニク促成栽培の第一人者である
保坂さんのハウスの様子です。


幻の山菜 行者ニンニク  


2012/09/27 に公開
冷温多湿な深い山奥や北海道などに自生している幻の山菜「行者にんにく」
宮城県蔵王町の名称の元となった修験道役の行者が勧請した「蔵王大権現」ゆかりの地で­、地域振興名産品になりますよう栽培しています。

行者にんにく  



2012/02/14 にアップロード
食育応援団オリザ・ネットのお昼の会議室

南会津のグルメ # まんぷくグルメリレー第5回 道の駅ばんや(南会津町)



2012/10/17 に公開
グルメリレーは、南会津エリアのとっておきグルメを【今グルメ】【昔グルメ】【まんぷ­くグルメ】の3つに分けて、リレー形式でどんどん紹介していくコーナーです!
南会津で人気のラーメンや蕎麦をご紹介する【まんぷくグルメ】第5回目は、南会津で3­番目の道の駅「道の駅番屋」さんです。国道352号線沿いにあり、近辺にはたかつえス­キー場やたかつえ温泉があります。店内には様々な舘岩の特産品や農産物が並び、購入す­ることができます。

今回ご紹介するのは、「ざるそば」「ばんや揚げ」「行者にんにく 身立てギョウザ」どのメニューも南会津の特産品を使用した逸品ぞろい!!偶然居合わせ­た埼玉よりお越しのご夫婦の楽しいコメントとともにどうぞご覧ください(^^)/

〒967-0324
福島県 南会津郡南会津町 番屋4
TEL 0241-78-2785
営業時間  食堂9:30 ~ 16:30  売店8:00
http://www.aizu-concierge.com/map/spo...~17:00

南会津の旅行・グルメ・イベントなどの情報満載!
【おいでよ!南会津。】
http://www.aizu-concierge.com

Edible Plants: Wild Onions


2010/03/30 にアップロード
Wild Onions (which include Ramps) all belong to the Genus"Allium". They begin to appear in New England in April. Use them like their cultivated cousins to add zest to your meals.


Sustainable Wild Leek Harvesting (Wild Ramps)  


2010/03/29 にアップロード
Timothy takes us on a tour of his Leek filled Forest - and demonstrates proper harvesting.






ギョウジャニンニク

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%A7%E3%82%A6%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%83%8B%E3%82%AF

ギョウジャニンニク(行者葫、学名:Allium victorialis subsp. platyphyllum)はネギ属多年草北海道や近畿以北の亜高山地帯針葉樹林、混合樹林帯の水湿地に群生しており、そのほとんどの繁殖地は国立公園などの自然保護区である。キトピロなどとも呼ばれる(後述)。ヨーロッパ産の基本亜種A. victorialis subsp. victorialisは、ヨーロッパの多くの高山に広く分布している(#生息地域参照)。

長さ20 - 30 cm[6]、幅3 - 10 cmの葉[6]で強いニンニク臭を放ち[6]、地下にラッキョウに似た鱗茎を持つ、葉は根生、扁平で下部は狭いさやとなる。初夏、花茎の頂端に、白色または淡紫色の小花を多数つける。種子のほかにも不定芽でも増殖する。生育速度が遅く播種から収穫までの生育期間が5年から7年と非常に長いことから、希少な山菜とされ、市場に出回っているものは少量にもかかわらず高値で取引される傾向にある。

ギョウジャニンニク(A. v. subsp. platyphyllum、日本産の亜種)は、日本では北海道から奈良県[6]にかけて見られ、さらには千島列島樺太、そしておおよそアムール川系流域にあたる極東ロシアや中国の多くの省にかけても広く分布し、朝鮮半島でも見られる。また、アリューシャン列島の最西端のアッツ島に原産するほか列島の別の島にも移植されたと考えられていて[4]、分布図にはかろうじて北米も含まれる。
ヨーロッパが原産のvictorialis亜種は、アルプス地方・ジュラ山脈系・カルパチア山脈系などヨーロッパの山地に広く分布し、さらにはロシア西部からコーカサスカザフスタンモンゴルインド亜大陸にも生息地が広がっている[7][3]

ギョウジャニンニクという名前の由来は、山にこもる修験道行者が食べたことからとも[6]、逆にこれを食べると滋養がつきすぎて修行にならないため、食べることを禁じられた[※ 1]からとも言われている。
キトビロ、ヤマビル(山蒜)またはヤマニンニクなどの別名がある。キトビロ(もしくはキトビル、キトピロ)がさらになまって、ヒトビロ、ヒトビルというような発音になることもある。また、北海道では、この植物を俗に「アイヌネギ」と呼ぶことがある。
アイヌ語における呼び名はキト (kito)、またはプクサ (pukusa) である。「キトピロ」をアイヌ語として紹介している文献・サイトもあるが、信頼できる文献で、キトピロを正式なアイヌ語として紹介している文献はない。(たとえば知里真志保『分類アイヌ語辞典植物編』などを参照。)知里真志保はkitoの語源が「祈祷蒜」としているが、kitoを含むアイヌ語地名が各地に見られ、pukusaを使用する地域でもkitoが出現する地名が見られることから、kitoの方がより古い語彙であると考えられる。よってキトビロのキトは日本語起源というよりも、アイヌ語起源である可能性が高い。ビロは、日本語の「ひる(蒜=ネギ・ニラ類を指す古語)」がなまったものと思われる。
古く「あららぎ」と呼ばれたとされるが、この言葉は一般的にはノビルを指すと解釈される。本種は本州では山深くにしか育たないため、往時の日本人にとっては、里に生えるノビルのほうがずっと親しみのある食材であったであろう。
ヨーロッパ種の名称については#まじない的な利用参照。

おおよそ、5月上旬から中旬頃の山菜として知られており、葉茎を主に食用として用いるが、しょうゆ漬けにして保存したり、生のままやおひたしギョウザ、卵焼きに混ぜるなどして食べる。茎の太さが1 cm程度でまだ葉の開かない状態のものが、味、香り共に濃く珍重される。特に軟白栽培した物が人気がある。
ニンニクよりもアリシンを豊富に含んでおり、抗菌作用ビタミンB1活性を持続させる効果があり、血小板凝集阻害活性のあるチオエーテル類も含むため、血圧の安定、視力の衰えを抑制する効果がある。成分を利用した健康食品も販売されている。ニンニクの成分に近いためか、食べたときの風味もニンニクに近く独特の臭いを持ち、極めて強い口臭を生じることがある。この匂いの発生は人間にかぎらず、乳牛放牧中に食べることによって牛乳がにんにく臭くなる問題が発生することがある[8]
アイヌ民族は春先に大量に採集し、乾燥保存して一年間料理の食材として利用していた。オハウ(汁物)の具としたり、ラタシケプ(和え物)に調理して食べる。
西洋でもラムソン(ワイルドガーリック又はベアラウフ・熊ネギ)と呼ばれる野生種の植物を食べる習慣があり、形や香りがよく似ていることから、これらをギョウジャニンニクとして紹介する場合がある。しかし、ラムソンの学名は Allium ursinum で、ギョウジャニンニクと同じくネギ属の植物だが別種である。

類似毒草の注意
バイケイソウ類、イヌサフランスズランなどの毒草と間違えやすい[9]。特にスズランとの区別に注意する必要がある。特有の臭いの有無で判別可能である。

栽培
1990年頃から北海道や日本海側の雪の多い地域で園芸栽培されている。ギョウジャニンニク栽培圃場に発生する病害[10]も報告されている。播種から収穫までは4年程度必要。

品種改良
宇都宮大学農学部藤重宣昭助教授(当時)のグループにより、ギョウジャニンニクとニラを交配した「行者菜(ぎょうじゃな)」が開発された。外観はニラに近いが、ギョウジャニンニクから受け継いだ形質として、茎が太いのが特徴で、ニラ同様1年で収穫が可能。2008年から山形県長井市で販売が開始されている[11]

さらにアイヌの民間信仰では、その独特の臭気は魔物を祓う力があるとされ(天然痘などの)伝染病が流行した際は、村の入り口に掲げ、病魔の退散を願った[12]。西洋の吸血鬼ニンニクを忌み嫌う逸話と相通じるものがある。
昔のヨーロッパでも、本種は欧州の山岳地帯の人々によって薬用や呪物崇拝の物具(護符)として栽培されていた[13]。そもそもドイツ語で一名Siegwurz つまり「勝利の山野草」と呼ばれていて、護符として身につければ不浄な精霊の攻撃から身を守るとされており、例えばボヘミア地帯などでも信心されていた[14]。学名の A. victorialis は、この「勝利の山野草」という俗名にちなんだものである。

最終更新 2014年6月23日

2014年6月25日水曜日

Buried Alive - The Chilean Mine Rescue

Buried Alive - The Chilean Mine Rescue



2013/11/24 に公開
"Copyright Disclaimer Under Section 107 of the Copyright Act 1976, allowance is made for "fair use" for purposes such as criticism, comment, news reporting, teaching, scholarship, and research. Fair use is a use permitted by copyright statute that might otherwise be infringing. Non-profit, educational or personal use tips the balance in favor of fair use."


SUMMARY of the RESCUE of 33 CHILEAN MINERS - 2010  



2010/10/14 にアップロード
NEW SITE FOR THE 33 MINERS: http://www.33chile.net

The Mighty Hand of GOD was seen throughout Chile on October 13, 2010, and, the rest of the world saw a miracle from GOD.

Thank you JESUS.
Thank you Campus Crusade for Christ Chile for the JESUS T-shirts & the Bibles
Thank you 33 Miners from Chile
Thank you President Sebastián Piñera Echenique
Thank you President Juan Evo Morales Ayma
Thank you Presidents and Prime Ministers of the World
Thank you Rescuers of the Miners
Thank you CNN Chile & CNN USA
Thank you ALL Reporters of the World
Thank you Family Members of the Miners for supporting your loved one
Thank you World for your prayers

Amen!

Sincerely,

Juan Carlos Berrios
Ministerio Ultima Trompeta (Last Trumpet Ministry)
MUT Records

Visit:
http://www.juancarlosberrios.com
http://www.ultimatrompeta.com
http://www.mutrecords.com

Also:
http://www.cnn.com
http://www.ccci.org
http://www.jesusfilm.org



Chile Mine Rescue - Last Miner Luis Urzua Reaches Surface



2010/10/13 にアップロード
El último de los 33 mineros chilenos, Luis Urzua, traído al de superficie vive en NOTICIAS de BBC 24, terminando el rescate asombroso en la San mina de Jose.

The last of the 33 Chilean miners, Luis Urzua ,brought to the surface live on BBC NEWS 24 , ending the amazing rescue at the San Jose ...


Chile Miners Rescue - The Story (2/3) - Capsule raises trapped men to surface -  



2010/11/15 にアップロード
Portugal Subtitles/Legendas & English Language.

To hugs, cheers and tears, rescuers using a missile-like escape capsule began pulling 33 men one by one to fresh air and freedom at last, 69 days after they were trapped in a collapsed mine a half-mile underground.


Chile Miners Rescue - The Story (3/3) - Capsule raises trapped men to surface -  




'33' Rescate a los mineros de San José (Documental-Español-HD)  


2013/07/24 に公開
Mas en: http://documentalesgo.blogspot.com/

*Selección Oficial DocsDF 2012 - 7º Festival Internacional de Cine Documental de la Ciudad de México*
*Selección Oficial ANTOFADOCS 2012 - Primer Festival Internacional de documentales de Antofagasta*

Documental sobre el rescate de los 33 mineros atrapados en la Mina San José. Relata la odisea vivida en la Región de Atacama, Chile entre agosto y octubre de 2010.

Dirección: Eduardo Bertrán y Reinaldo Sepúlveda.
Producción ejecutiva: Luis-Miguel Méndez y Francisco Meza.
Asesor de contenidos Codelco: René Aguilar.
Asesores de contenidos: Claudio Rosas, Alejandro Goycoolea y Felipe Becerra.
Montajista: Rafael Gidi.
Asstte. montaje: Collette Ramírez.
Archivo: Pamela Palma.
Post producción de sonido y música: Igor Ledermann.
Músicos: Randall Ledermann, Christian Navarrete, Bastián Herrera y Jorge Alfaro.
Traducción: Angela Harcombe.
Coordinación post producción: Francisca Álvarez.

Periodista en terreno: Constanza Briones.
Director de fotografía: Christian Saavedra.
Sonido directo: Public!
Editor en terreno: Gonzalo Pavéz.

www.rndm.cl
www.elotro.cl

Mas en: http://documentalesgo.blogspot.com/



NASA Doc Details Chilean Miners' Rescue  



2014/02/22 に公開
Dr. Mike Duncan, one o

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チリ落盤事故のスピード救出劇、立役者は米掘削技師

2010年 10月 13日

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17640120101013

Photo

[コピアポ(チリ) 12日 ロイター] 2カ月以上にわたり地下に閉じ込められた鉱山作業員33人の引き上げが始まるチリの落盤事故。当初予定より大幅に早まった救出作業の陰には、ある米国人技師がいた。        

チリに拠点を置くGeotec Boyles Brosで24年にわたって掘削技師を務めるジェフ・ハート氏(40)は、作業員らを救出する縦穴の掘削のため、数週間にわたって作業を指揮。当初は4カ月かかる可能性もあるとされた作業は6日に完了し、その仕事ぶりはチリ政府から高い評価を受けた。
 
 
チリ政府は救助用縦穴の掘削に当たり、3社に作業を依頼。ハート氏のGeotec社が最も速く地下に到達した。   

  縦穴貫通後に現地で取材に応じたハート氏は、「ついに貫通できた。われわれはずっと闘ってきた」とコメント。ようやく作業員を救出できることを喜び、「これ以上に重要な仕事は今後ないだろう」とも語った。

  縦穴が貫通したとの知らせを受け、作業員らの家族や友人はハート氏と一緒に記念撮影する姿も見られた。    

  チリでの掘削について要請を受けた際、アフガニスタンで米軍とともに井戸を掘る作業をしていたというハート氏。「呼ばれた理由は分からないが、とにかくここで仕事を終えた。ほかにも素晴らしい掘削会社がいる中で、われわれは最もラッキーだった」と話した。
         
  縦穴が貫通する直前には、地下との連絡用に使用していた電話から作業員らの歓声も聞こえたといい、作業完了直後には救助チームのメンバーとシャンパンを開けて祝福。「33日間掘り続けた。本当にラッキーな日になった」と、ハート氏は喜びをかみしめた。

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Rescuers face tough challenge to save Chile miners

26 August 2010

http://www.bbc.co.uk/news/world-latin-america-11089726




Alberto Segovia, outside the San Jose mine in Copiapo, Chile, shows a portrait of his brother Dario Segovia, 48, one of 33 miners trapped inside
Alberto Segovia, outside the San Jose mine in Copiapo, Chile, shows a portrait of his brother Dario Segovia, 48, one of 33 miners trapped inside.

The plan to rescue the 33 men trapped 700m (2,300ft) underground in the San Jose copper mine in Chile is a complex undertaking that could take engineers until the end of the year to achieve.

In a similar operation in 2002, American rescuers spent two days drilling a hole just wide enough to fit a man to rescue nine miners trapped underground.

The Americans had to drill down just 74m. By comparison, the plan to rescue the 33 men in Chile nearly three quarters of a kilometre underground is a much greater challenge. But, says John Urosek, who took part in the 2002 Quecreek mine rescue in Pennsylvania, it is not "mission impossible."

"I would put this at the tough end of things. It's not mission impossible but it's a difficult mission," says Mr Urosek who is now chief of mine emergency operations for the US Mine Safety and Health Administration.

The key to the operation is the use of a specialist drilling machine, designed to bore deep narrow holes through any rock to a depth of just over a kilometre.

How rescuers will drill to save miners

mine drilling to rescue workers
1. First, a 33cm pilot hole is drilled down to the miners' location
2. Next, the hole is "reamed" with a wider drill to a diameter of between 60 and 70cm. Debris falls down the hole to the bottom
3. Thirdly, a rescue capsule is lowered down to the men and each is slowly brought to the surface
Two-stage operation
South African mining company Murray & Roberts had one such machine in Chile for a separate mining contract. Called a raise drill, the 28.5 tonne behemoth was brought up to the San Jose mine on Tuesday.


“Start Quote

Miners are a pretty tough breed and in the end they are going to get these people out ”
End Quote John Urosek Chief of mine emergency operations for the US Mine Safety and Health Administration.

Heny Laas, a managing director at Murray & Roberts, says the machine can drill up to 1,100m depending on the rock conditions, so "this depth is well within the capability of this machine".

However, rescuers will have to adjust the way the machine is usually operated because of the particular conditions of the mine.

Normally, engineers drill a narrow pilot hole down to a cavity underground, attach a special drill bit from inside the mine and then to ream or drill back up the hole creating a larger shaft.

Since the rock collapse that trapped the miners has blocked access to their refuge, this won't be possible at the San Jose mine which is located under a barren mountain in northern Chile's Atacama Desert.

The Strata 950 raise bore machine that will drill the hole to reach the trapped miners
 The Strata 950 raise bore machine that will drill the hole to reach the trapped miners

Round the clock
"It's going to be a two stage operation," says Mr Laas. "We will drill the pilot hole from the surface, then we will have to ream it from the surface and we will probably have to fabricate a new component to do so."

Working round the clock, Mr Laas says this will take a minimum of two months, but possibly as many as three. That, of course, assumes everything goes to plan.

Mr Urosek says that in 2002 there were many delays when trying to dig the men out of Quecreek.

"In an emergency, you drill a number of holes and things can go wrong. In Quecreek, the drill bit broke and we had to go in and fish it out. It's a really tough process," he says.

Mr Laas believes his machine is more robust and is not expecting any breakages. But designing and making a bespoke part for the machine is just one of the adjustments the rescuers will have to make to reach the men.
Slow going
First of all, it needs to be positioned plumb centre above the point where the shaft emerges. Secondly, the rescuers are relying on the rock being solid enough not to require support or reinforcement. There is also the question of how the debris that falls down the hole as it is reamed will be removed.

"When you drill holes of 700 meters, you get deflection and the drill bit wanders so you may not end up where you want to be," Mr Laas explains.

Computer controlled directional drilling takes care of that by minutely adjusting the bit to keep a straight line bore. But the drill has to be dead centre above the exit point. This can only be established from expert surveying of the mine interior, a job that will take several days to complete.

Once determined, engineers will need to build a special platform for the Strata 950 machine to sit on. Once drilling begins however, it's simply a question of keeping going.

However, the last few meters are a delicate point in the drilling process and pose another challenge.

"When you drill a big hole through the roof you have to be careful you don't collapse it," says Mr Urosek. "The last few hundred feet or so is very slow going."

A Quecreek miner pulled to the surface in the rescue capsule and the capsule itself
A Quecreek miner pulled to the surface in the rescue capsule and the capsule itself

Not a pleasant ride

Once the pilot hole breaks through, the reaming out of the shaft can begin. Again, this throws up another obstacle to overcome.

Whereas all the debris is pulled to the surface when drilling the narrow bore, when the pilot hole is reamed to make it wider, all the debris will fall down the shaft to where the miners are located.

"There will be a pile of rubble at the bottom of the hole so the miners themselves may have to be involved in removing this," says Mr Laas.

Once through however, the process of bringing the men to the surface should be fairly straightforward, Mr Urosek believes. When the nine men were pulled up through the 74m long rescue shaft in Quecreek, it took 15 minutes for each miner to be brought to the surface.

They were hoisted to safety using a standard rescue capsule, a metal tube shaped cage just wide enough for a man that is sometimes called a bullet.

"I'm sure it's not a pleasant ride," says Mr Urosek. "It's not something that you want to do but if you are trapped in a mine and want to get out you can endure it while you are being pulled to the surface.

"Miners are a pretty tough breed and in the end they are going to get these people out and these guys will do just fine."


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コピアポ鉱山落盤事故

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%9D%E9%89%B1%E5%B1%B1%E8%90%BD%E7%9B%A4%E4%BA%8B%E6%95%85


コピアポ鉱山落盤事故(コピアポこうざんらくばんじこ)は、チリ共和国アタカマ州コピアポ近郊のサンホセ鉱山(en:San José Mine)にて、現地時間2010年8月5日に発生した坑道の崩落事故である。崩落により33名の男性鉱山作業員が閉じ込められるも、事故から69日後の現地時間10月13日に全員が救出された。サン・ホセ鉱山 (el yacimiento San Joséまたはla mina San José) は、コピアポの45km北に位置する。鉱山を所有したのはミネラサンエステバン社[1][2]であったが、のちに倒産した[3]

   作業員達が閉じ込められたのは地下634mの坑道内で、これは坑道の入り口から5kmの位置である。鉱山会社の弁護士を含む数名が、作業員らが救出された後、鉱山所有者らが破産に追い込まれる可能性を指摘している[4][5]。サンホセ鉱山は金と銅の産出で1889年から操業してきた[6]。現在の所有者は、マルセロ・ケメニー・ヒューラー(40%)とアレハンドロ・ボーン(60%)の二人である[7]。 


事故の発生

8月5日作業員は2つのグループに分かれて作業をしていた。まず地下460メートル地点で落盤事故が発生した。落盤による大量の土砂は、作業員の3メートル手前まで押し寄せた。事故発生当時、坑道出口付近で作業していたグループは速やかに脱出したが、坑道奥で作業していた33名は坑内に閉じ込められた[12]。事故に遭遇した労働者は皆男性で、32名のチリ人と1名のボリビア人であった[1][13]。閉じ込められた作業員は通気孔からの脱出を模索したが、通気孔にはステップが無く脱出は不可能であった。その後、8月8日にも地下510mの地点でも落盤があり、坑道は闇に包まれた。鉱山のオーナーは、事故発生後9日間行方をくらまし、8月13日にやっと人々の前に姿をあらわし「私たちにとって最も重要な事は、労働者とその家族だ」と述べたが、逆に被害者家族より非難を受けた。

  生存は絶望視されていたが、救助隊は確認のために地下700mにある避難所まで直径8センチのドリルで穴を掘った。22日にドリルを引き上げたところ、先端に赤い文字で「我々33名は待避所で無事である」旨をスペイン語で手書きされた紙が括りつけられているのを発見、坑内に閉じ込められた33名が地下700mの避難所で生存していることが確認され[12]、さらにはこの中にはある従業員による妻宛に自分が元気であることを伝えるラブレターなども含まれていた。そして救助隊が直径10センチとなった穴にファイバースコープを挿し込むと地下の鉱員の顔が映し出された。翌23日には音声での通話に成功している[14]


   救出活動を現地で見守っていたチリ大統領セバスティアン・ピニェラはこの生存確認を受けて、現地に集まっていた鉱夫の家族たちに対して拡声器で生存確認を報告、現地は歓声に包まれ[12]、首都サンティアゴでもラッパが吹かれるなど歓喜の渦に包まれ[15]、チリ各地で広場に集まったり、車のクラクションを鳴らしたりして生存を祝った[16]

  避難所には通風口が繋がっていたため、彼らは生存していたが、食料や水はわずかにしかなく[# 1]、1日おきに1人当たり小さじ2杯分の缶詰のマグロ・牛乳1口・ビスケット1枚を分配してしのいでいた[17]。彼らが発見された時の備蓄食料は、あと2日分しか残っていなかった[14]。保健相によると作業員は、1人あたり平均で体重が10kg落ちた[18]。避難所の広さは約50平方メートルだが、長さ約1.8キロの坑道に通じており、地下620mの作業場(ワークショップ)や坑道最深部まで自由に歩き回ることができ、排泄物も場所を決めて坑道奥に廃棄していた。33人は坑道内のトラックのバッテリーを使ってヘッドライトを充電し、光源にしていた。

  鉱夫たちは50平方メートルほどのシェルターにいたが、通気性に問題があったため、坑道に移らざるをえなかった[19][20]。シェルターのほか、動きまわるスペースのある2キロメートルほどの地下通路があったのである[21]。鉱夫たちはバックホーを使って地下水を確保している[22]。鉱山シャフトの内側にある搬送機のラジエーターからもある程度水を得ることができた[21]。食料は限られていたため、一人あたり8キログラムほど体重を落としている[20]。緊急時にと残されていた食料はわずか2、3日分であり、彼らはそれを分け合って、発見されるまでの2週間をやりくりしたのだ[23]。彼らが口にしていたのは「48時間ごとにマグロの缶詰を小ぶりのスプーンに2杯、牛乳を一口、ビスケットを1枚」、桃の一切れであった[21][22]。明かりにはトラックのバッテリーを使ってヘルメットのランプを灯している[20]

  退院後のマリオ・セプルベダの言葉によれば33人は「一人一票制の民主主義を採用していた。脱出口を探したり、士気を高めようと皆で頑張った」。またこうも言っている。「もし関係が破綻したら、みんなお仕舞いってことは誰もがわかってた。毎日別の人間が何かしら不始末をやらかしたけど、そういうときはいつでも、みんながチームとして士気を維持しようとしていた」。セプルベダはじめ古参の鉱夫は若い人間をよく助けたが、鉱山内で起こったことの詳細、特に絶望的だった最初の何週かに起こったことについては口を閉ざすよう皆で誓った、と彼は言った[24]。そういった出来事の中には、仲間が死亡した場合にその肉を食べることも真剣に検討したことも含まれていた。
アバロスもまた、地下で生き残るため空腹に打ち勝とうと力をあわせた。「まとまりになれば、頑張りとおせる。希望をもっていられる。生き残るとみんなが信じなければいけなかった」と語っている。かつてプロのサッカー選手だったフランクリン・ロボスは自分たちが素晴らしいサッカーチームであるかのように行動したという。「酷いことが起きたけど協力しあった。何もなかった、水が飲みたくても飲み物なんてどこにもなかった時も。僕らは協力しあったんだ。食べるものもなくて、スプーン一杯のツナ缶を口にしたぐらいだった時も。それで本当に結束することができた」[25]

  8月23日、鉱夫たちと音声での交信が可能となった。健康上の問題はほとんどないことが報告された。「地下700mに閉じ込められ、高温多湿ななかで18日間も過ごしたわりには想定していたほど彼らは不調をきたしていない」と救助隊の医師はメディアに語っており、また5%ブドウ糖液と過度の空腹による胃潰瘍を抑える薬が彼らのもとに届いていることも伝えた[35]。物資は伝書鳩の役割にちなんでpalomas(鳩)と名づけられた1.5mの青いプラスチックのカプセルによって一時間かけて搬送された[19][36]。エンジニア達はボーリング穴をゲルで覆い、シャフトを補強するとともにカプセルが通過しやすくした[37]。高濃度のブドウ糖液や補水液、薬品などのほか、鉱夫たちが空気不足を伝えると酸素も送られるようになった[36]。固形食も数日してから運ばれている[36][38]。ボーリング穴は他にも二つ開けられた。一つが酸素を送るためで、もう一つが鉱夫の家族とビデオチャット用の装置を通すためにつかわれた[38]。親族は手紙を書くことも許可されていたが、前向きな内容にするように要求された[19]

  鉱夫の士気を案じて、救助隊は検討されている計画では救出に数か月かかるかもしれないことを鉱夫たちに伝えることをためらった。

  救助隊と顧問医は鉱夫たちが非常に統率のとれた集団だったとしている[31]。救助隊と共に働いた心理学者や医師は彼らを暇にさせず、精神を集中させるようにした[36]。タイマーつきの蛍光灯が届けられ、擬似的に再現された昼夜によって人間の通常の生活リズムが保たれるようにした[38]。鉱夫たちは救出に向けて尽力する人々の能力を確信し「この地底から助け出すために、大勢のプロがいてくれている」と言った[39]。心理学者は鉱夫たちが悲観的にならず気力を保つためにはそれぞれに見合った仕事を受け持つことが大切だと確信した[39] 。彼らは8時間ごとのシフトを組む3つの班にわかれ、輸送カプセルの受け渡し、環境保全、それ以上の落盤を防ぐ安全管理、コミュニケーションや衛生関係の仕事を分担した。[39][40][41][42]。ルイス・ウルスアが全体を統括するリーダーとなり、最年長のマリオ・ゴメスが精神的な指導者に選ばれた[39]。精神衛生の専門家は集団が規律と規則を守ることが精神衛生のために重要だと信じ、集団が階級構造をとるよう補助した[43]

  医療の仕事を任せ、健康について相談させるのにはジョニ・バリオスが最適だというのが医師たちの判断だった。彼はかつて医療トレーニングを受けたことがあったのだ[44]。彼は毎日回診をして診断票をつくり、鉱夫たちのカルテを更新していた。地上の医療班とも毎日ミーティングをもっていた。彼が非常に忙しくなると、ダニエル・エレラを助手にして記録をつけるようになった[45]。バリオスは破傷風やジフテリア、インフルエンザ、肺炎の予防注射も行った[31]。鉱夫たちの多くは高温多湿の環境のため皮膚に大きな問題を抱えるようになった[31] 。速乾性の衣服やマットレスなどが送られたために、地面に直に眠る必要はなくなっていた[31] 。9月には止血帯や点滴薬、副木を含めた応急手当のキットが彼らのもとに届き、ビデオで応急処置を学習した[46]

  温度と湿度が高い環境では衛生は重要な問題となる。場所決めを徹底することで清潔さは保たれた。「どうすれば環境が保てるのか彼らはよくわかっていた。トイレとゴミ捨て場を決め、リサイクルさえしていた。プラスチックと生ごみの分別もしていた。自分たちのいる場所に気を使っていたということだ」と医師のアンドレス・リャレナは語った。彼らは天然の落水を日常のシャワーとして使い、石鹸とシャンプーをpalomasから受け取った。汚れた衣服は送り返した。彼らはいくつかの水源も掘り上げ、医師により飲料に適すると判断されたうえで、井戸の浄水剤が送られた[45]
環境と安全は第一の課題であった。19歳と最も若いジミー・サンチェスは「環境アシスタント」に任命され、毎日携帯用の機器で酸素と二酸化炭素を測定し空気の質を確かめた。温度は平均して31度であった。鉱夫たちによる班は落盤の危険のある箇所や天井から落石の危険のある箇所を特定するためにパトロールも行ったり、採掘作業の際に生じた水の流れを変える作業に従事した[45]
ハイメ・マニャリク保健相は「いまの状況は宇宙ステーションの片隅で数か月過ごす宇宙飛行士の生活にとてもよく似ている」と語った[47]。8月31日、NASAのスタッフがチリに到着し、救助を支援した。精神科医が2人、心理学者とエンジニアが1人ずつの4名である[48]

  救出後、チリの大学でトラウマ、ストレス、災害に関する学部を統括しているロドリゴ・フィゲロア博士は、地上の家族と鉱夫たちが交わした手紙を読んだり彼らの行動をモニターした結果、そこには深刻な欠陥が見られ、地下の鉱夫たちは急に「赤ん坊」に戻ってしまったかのようだった、と述べた。しかし「33人」の生来の強さは健在で、災害に立ち向かうため彼らが自然とチームとして組織化されたのもまた人間の持つ脅威への対応の一つである。また、鉱夫たちの健全な精神は一貫して見られ、その精神はこれからも再開した地上生活で試されるだろう[49]

掘削作業完了
  10月6日に、プランAの穴が587mに達し、あと残り100mになったと報道された。予定通りなら10月中旬救出できる見込みである[56]とされた。プランBは466m、プランCは265mまで掘削が進行していた[57]が、その後プランBの拡張作業の方が順調に進捗した。10月9日には、あと1-2日で穴が貫通する予定だと報じられた。

10月10日早朝にプランBの救出穴の拡張作業が終了した。当初の予定では、地表から100mほど地下は地層が不安定な為、厚さ3センチの鋼管を穴に挿入して補強する予定でだったが、地下55m地点でそれ以上の挿入(補強)が不可能となり地下100mまでの補強は断念された。世界中から集まった報道クルーは、日本も含む39カ国の、合計で2500人に増えたと伝えられている。現地はごったがえし、コピアポ市役所の炊き出しが足りなくなるアクシデントに見舞われた[58]

救出作業
救出作業は、最初に鉱山知識が豊富で比較的健康な作業員を引き上げ、次いで衰弱した人、最後に頑健な作業員を救出する予定であった。

現地時間10月12日23時20分(日本時間10月13日11時20分)、最初の救助隊員が地下へと下った[59]。同10月13日0時11分(日本時間10月13日12時11分)、最初の被災者が救助された[60]
被災者と入れ替わりに救助隊員が降下する形でまず計3名の救助隊員が地下へと下った。その後、断続的に残りの3名の救助隊員が地下に入った[61][62]医師看護師を含む6人がカプセルで地下の避難所まで降りて33人の健康状態を確認したりカプセルへの乗り込みの効率化を図った[63]。初めのうちは1人救出するのに約1時間かかったが終わりのころにはそのサイクルは30分未満にまで短縮された[64]。最後の被災者が救出されたのは現地時間10月13日21時56分(日本時間10月14日9時56分)[60][65]、翌10月14日0時33分(日本時間10月14日12時33分)に最初に降下した救助隊員が帰還し救出作業は終了した[66]

  救出作業は地下で長時間の閉鎖生活を強いられた作業員のため、直射日光を避けて深夜に開始された。作業員には紫外線を避けるためサングラスが配られ、地上に出た後もコンテナに入れられて待機しヘリコプターで病院に運ばれた。一部の作業員に、肺炎と手術が必要なくらいの深刻な虫歯が指摘されたが、殆どの作業員は2日間で退院し自宅に戻った。救出費用は全部で1000~2000万ドルとされた。[67]

  作業員を搬出するカプセルは、実証用(1号機)、本番用(2号機)、予備用(3号機)の3台が海軍関連の造船会社によって製作され完成の後、9月に現地に運び込まれた[68][69][70]。カプセルは直径60センチ、長さ約4メートル、重さ約450キロの鋼鉄製(寸法は2号機のもの)で、3つの酸素ボンベを備えており、「フェニックス」と命名された。内部に高さ1.9メートル、直径53センチの収容スペースがあり、作業員の体を固定するとともに、搬送中は酸素や電気、光が供給され、作業員がパニックにならないように工夫されていた[71][68]

  救出孔にはレールがない為に、降下・引き上げ時のカプセルの回転防止と、サスペンションの役目を果たす上下4つずつの計8個の車輪が取り付けられている。それでも救出中にはカプセルが回転してしまうため、作業員は乗り物酔いによる嘔吐を避ける必要があり、救助の6時間前から流動食に切り替えた。引き上げには片道40分かかることが想定されていたが、実際は片道15分で運用された[要出典]

3つの救助計画


救出のためのルートは3つのルートで掘削された。他に坑道内部から掘削する案もあった。    プランA (Strata 950 raise-bore machine)は、8月30日に坑道出口付近より掘削開始。まず35センチの穴を掘り、それを66センチに拡張する掘削方法。目標は地下702メートルの避難所だったが、ドリルの部品が落下するなど作業が難航した。    プランB (Schramm T-130 machine)は、既に複数あった既存の10センチの補給用の穴の1つを拡大するもので、プランAより標高が低い場所から9月5日作業開始した。到達目標は比較的浅い場所にある作業所(ワークショップ;地下630メートル)が選ばれた。9月17日に直径30センチまで拡大が終了した。その後70センチに拡大する作業が開始された。掘削された土砂は坑道に落下するため、彼らは24時間体制で落下した土砂を運搬する作業を強いられた。
  プランC (Rig 442 machine)は、石油掘削用の大型機器を導入し、直径60センチの穴を一気に掘削する方式であった。工作機械の搬入が遅れたため、作業開始が9月19日と[54]遅くなり、また硬い岩盤に阻れ、作業はさらに遅れた。

  その他、上記以外の救助案として、[55] 坑道入り口から内部を数百メートル進んだ坑道の中から掘削する計画もあった。


最終更新 2014年6月17日


http://totallycoolpix.com/2010/10/rescue-of-the-chilean-miners/

Rescue of the Chilean Miners

Rescue of the Chilean Miners


Rescue of the Chilean Miners


Rescue of the Chilean Miners

Rescue of the Chilean Miners


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http://www.rs.jx-group.co.jp/library/files/20110714_contribution.pdf

鉱業大国チリの現状
(独)石油天然ガス・金属資源機構(JOGMEC)
サンティアゴ事務所 神谷夏実

はじめに
チリは南米大陸の西側に、南北4,000 ㎞にわたる細長い国であり、世界的な銅、リチウ
ム、硝石等の豊富な鉱物資源埋蔵国として知られている。また、2010 年8 月に起きた鉱山
崩落事故によって坑内に閉じ込められていた坑内作業員の救出劇が記憶に新しい。事故発
生から約2 ヵ月間にわたり地下深い坑道内に閉じ込められていた作業員たちが、10 月にな
って次々と助けられる様子は全世界のメディアによって中継され、大きな感動を呼んだ。
また、チリは日本と同様に地震国、火山国で、2010 年2 月にサンティアゴ南方で大地震が
起きたが、この原稿を執筆中の2011 年6 月上旬には、チリ南部の火山の噴火もおきている。
最近では鮭、ワイン、フルーツ等の生産国としての地位も確立しつつあり、我々日本人に
とっても身近な国になりつつあるが、いかんせん、日本からは地球の反対側に位置し、両
国間の移動は片道のフライト時間が延べ24 時間かかるというのも現実である。
このようなチリの最近の鉱業情勢、課題、日本企業の活躍等について鉱業国チリの現状
について概説する。
1. 最近のチリ情勢
チリは歴史的には、硝石の開発や、銅資源の開発が行われてきた。現在の鉱物資源の生
産は銅が中心で、埋蔵量で世界の約29%、生産量では約36%を占めるとともに、銅の輸出
金額は、全輸出金額の60%を占めており、チリ経済における基幹産業となっている。日本
も長年にわたりチリから銅鉱石を輸入してきたが、同時に、チリの海外銅鉱山開発は日本
企業にとっても最大の投資先であり、需要な貿易パートナーになっている。また、チリに
は銅以外にも電気自動車用のバッテリー原料として今後需要が高まるとみられるリチウム
や、モリブデン、レニウム、セレン等のレアメタルの埋蔵量、生産量も、世界トップクラ
スのシェアを誇っている。
2010 年はチリにとって大きな出来事が続いた。2 月末に首都サンティアゴ南南西約300
㎞でマグニチュード8.8 という巨大地震が発生した。またその直後の3 月初旬にはピニエラ
新政権(中道右派、20 年続いた中道左派政権に幕)が発足し、9 月には独立200 周年を迎
えた。2008 年の世界金融危機後、一度は下落した銅価格も順調に回復し、最近では史上最
高値を記録しているが、チリ経済は、こうした銅価格高騰に支えられ、外貨収入も順調に
伸びている。さらに8 月から10 月にかけて、銅鉱山の坑道崩落による坑内作業員の救出劇
が世界に報道され、チリの姿が世界の人々に目にとまったといえよう。
1
チリは、1973 年に軍事クーデターが起きたが、その後は外国投資法が制定されて鉱業投
資環境の整備が進んだことや、政治面にも安定していたことから、現在ではポリティカルリ
スクが低く大規模な鉱山開発を進められる国としての認識がなされ、国営銅公社CODELCO、
資源メジャー企業、日系企業、チリ資本企業等が参加し、大規模な鉱山開発を進めてきた。
首都サンティアゴの町も、他の南米諸国に比べると比較的治安がよく、世界から鉱山企業
やサービス業界関係者が集まり一大コミュニティーを形成しているともいえる。日本企業
も複数の主要銅鉱山プロジェクトに資本参加し銅鉱石を生産するとともに、新たな銅鉱山
への投資も活発化させている。
2. チリ鉱業の現状
チリ北部は、世界的な鉱物資源の生産地として、古くは19 世紀のチリ硝石の開発、そし
て20 世紀に入ってからは、世界最大級の銅鉱石の開発が積極的に行われてきた。特に電気
伝導度が高く加工性の良い銅という金属の需給は1990 年以降急激な増加を示している。
チリの銅資源は、地表付近で巨大な露天採掘が低コストで行えることから、1990 年代以
降に大規模鉱山が開発され急激に生産量が増加してきた。また需要面では、中国の消費が、
やはり1990 年代以降、急激に増加してきた。現在の世界の銅の需給は、チリが世界の34%
を生産し、中国が38%を消費するという構図となっている。
図表1 銅鉱石の世界生産量の推移(1950~2010 年)
・世界の銅鉱山生産は1607万t(2010年)
・チリの生産が90年代以降圧倒的に伸び、541万t(2010年)と世界の34%を占める。
・米国は97年をピークに減少、その他、オーストラリア、ペルー、インドネシア、中国で生産が伸びる。
ICSG、WBMS統計から筆者作成
2
図表2 銅地金の世界消費量の推移(1950~2010 年)
世界最大の銅鉱山は、チリ北部の都市アントファガスタ市の南東約150 ㎞に位置するエ
スコンディーダ鉱山であるが、世界の銅鉱山の上位21 鉱山のうち、半数近い10 鉱山がチ
リで開発されている。これらの銅鉱山の多くは、チリ北部のアタカマ砂漠に位置するが、
この地域一帯は、世界有数の乾燥地帯であるとともに、一部鉱山は標高4,000mを超える高
地に位置するなど、鉱山の立地、労働環境は過酷な面もある。多くの鉱山は巨大な露天採
掘によって開発が行われており、その規模は、直径が2-3 ㎞、深さ1,000mに達するもの
もあり、鉱山開発とは、鉱石を獲得するために地面に巨大な穴を掘る大規模な作業である
ともいえる。宇宙からも見えるような巨大な穴を掘ることによって、われわれの豊かな生
活が支えられていることになる。
またチリは世界最大のリチウムの生産国でもある。リチウムは今後普及が期待される電
気自動車やスマートグリッドにおいて重要な役割を果たすリチウム電池の重要な原料であ
る。ボリビア、チリ、アルゼンチンの国境地帯には、アンデス山脈の急激な隆起運動によ
って形成された塩湖が多数存在するが、この塩湖の中にリチウムの他、カリウム、ヨウ素
等の元素が含まれており、重要な原料資源となっている。これらの元素の生産は、地下か
ら塩水をくみ上げ、大きな池で何段も連ねて蒸発、濃縮することにより行われている。
・世界の銅地金消費は1936万t(2010年)。
・米国が消費のトップを占めたが、2002年以降、中国の消費が急激に増加
・中国の消費量は、742万t(2010年)と、世界の38%を占める。
・米国、欧州、日本等先進地域は、消費量が減少傾向。インド、ブラジルの伸びが高率。
ICSG、WBMS統計から筆者作成
3
図表3 チリの主要鉱物資源の生産量、埋蔵量の世界シェアと順位
チリの生産量        チリの埋蔵量
鉱種
世界全体に
占める割合(%) 世界順位
世界全体に
占める割合(%) 世界順位
銅34% 第1位24% 第1位
モリブデン17% 第3位11% 第3位
金1.6% 第14位6.7% 第4位
リチウム35% 第1位57% 第1位
レニウム52% 第1位52% 第1位
セレン3.1% 第6位23% 第1位
ヨウ素62% 第1位60% 第1位
3. チリ鉱業の現状と課題
チリの鉱業は、銅の生産を中心に、豊富な埋蔵量、安定した投資環境、そして高い銅価
格に支えられ順調に推移してきた。これまでは比較的良好な条件で鉱山開発を行って来る
ことができたが、銅鉱業を中心に今後様々な課題も抱えているのも事実である。チリの鉱
業が今後も順調に推移するためには、これらの課題を克服していかなければならず、チリ
の産業界、政府はこうした将来的課題に向けた対策を思考し始めている。以下に、現在の
チリの鉱業が直面する様々な課題について概説する。
① 鉱石品位低下
チリにおいて1990 年代より大規模な銅鉱山開発が始まった。チリの大鉱山を形成する鉱
床は、主にポーフィリーカッパー型と呼ばれる鉱床である。こうした鉱床は、基本的には
銅の硫化鉱石を主体として形成されているが、地表付近では風化の影響を受け一部が酸化
し銅が濃集する現象がみられる。こうした鉱床では、上部の高品位部分から採掘を始めた
場合、必然的に採掘の進展とともに鉱石品位が下がることとなる。最近は特にその現象が
強く、品位の低下は、粗鉱処理量の増加、採掘コストの上昇に繋がっている。今後、露天
採掘から坑内採掘への移行、低品位鉱石の効率的な開発等の課題を克服していく必要があ
る。
② 高いエネルギーコスト
チリは基本的にエネルギー資源の輸入国であるが、近年、隣国アルゼンチンからの天然
ガス輸入が止まり、代替エネルギー源として、その他の国からの天然ガス、石炭等の輸入
による発電を行っており、発電コストの上昇が大きな課題となっている。鉱山プロジェク
トによっては、独自の発電所建設を行うケースもある。一方、チリ国内での石炭資源開発
と火力発電所建設、水力発電所建設等の計画もあるが、環境保全に対する国民意識も高ま
出典:Mineral Commodity Summaries(2011)より筆者作成
4
りつつあり、一部で反対運動も活発化している。今後、国内エネルギー資源開発の推進、
安定かつ低コストによる電力獲得が大きな課題である。
③ 水不足
チリの主要銅鉱山のほとんどは、チリ北部のアタカマ砂漠に位置しているため、鉱山操
業に必要な水の確保が大きな課題となっている。アタカマ砂漠には、いくつかの河川が発
達しているが、既存の水利権もあり、後発プロジェクトは水の確保ができるかが大きな課
題となる。プロジェクトによっては、海水淡水化設備を備えたりするケースもあり、生産
コストの上昇の原因ともなっている。今後、鉱山で最も水を使う選鉱工程での節水、海水
の直接利用等の技術導入を促進する必要がある。
④ 技術者不足
銅鉱業の発展の受け、チリ国内での鉱山技術者の不足が懸念され、大鉱山を中心に人件
費の上昇傾向が強く、生産コスト上昇要因となっている。また都市部から離れた立地にあ
る銅鉱山は、遠隔地、高地、乾燥地帯という厳しい労働環境で、若年技術者の鉱業離れと
いう現象も引き起こしており、魅力的な労働環境作りも大きな課題となっている。採掘作
業の自動化、無人化、遠隔操作等の技術開発も、こうした労働環境の改善策として位置づ
けられている。
⑤ 税制改正による利益獲得
天然資源に富む資源国において、昨今の資源価格高騰は、資源ナショナリズムが高まる
傾向がある。チリにおいても、あからさまな利益要求、労使紛争等は見られないが、国家
的な財産である銅資源の生産から国家及び国民が裨益できるようなベクトルが働くことは
当然であろう。地下資源は国家的資産であり、通常はその開発による利益を獲得するため
に鉱業ロイヤルティを設定する。鉱山会社は利益の一部を法人税の形で納税するが、鉱業
ロイヤルティは、採掘された資源そのものに課税する税である。チリ政府も、2010 年に鉱
業税(ロイヤルティ)を一部引き上げる等、資源価格高騰によって生み出される利益の獲
得を図るための政策を進めている
⑥ 国営銅公社(CODELCO)の改革と発展
チリの銅生産の約3 分の一を支える国営銅公社コデルコ(CODELCO)は、1973 年の設
立以来、収益を国庫納付し政府歳入を支えてきた。また収益の一部は軍事費の財源として
も組み込まれている。しかし、多くの外国企業が自由に投資を進める中、CODELCO は国
営であるがゆえに、自由な投資判断ができない等経営上の制約も多く、CODELCO の経営
の改革を求める声が高まっている。また、現在の生産レベルを維持するために、今後大型
投資が必要となっているとともに、チリ国外での探鉱開発にも取り組もうとしている。今
後CODELCO は、経営体制と戦略の大きなかじ取りを迫られている。
5
⑦ 鉱山保安体制見直し
サンホセ鉱山事故で明らかとなった中小鉱山の鉱山保安、鉱務監督制度の強化を求める
議論が活発化している。大手鉱山は世界的な操業基準を適用しており問題はないが、今後
中小鉱山の保安体制の見直しの議論が高まるとみられる。これには、鉱山保安を所管して
いる地質鉱業サービス局(SERNAGEOMIN)の改革も含まれている。
⑧ 閉山法制定
鉱山閉山後は採掘跡の環境対策等の資金が必要となる。チリでは、閉山対策にかかる法
的な枠組みがないことが問題となっており、政府は鉱山開発当初から閉山計画の策定と環
境回復のための積立金の義務化を盛り込んだ閉山法案を2011年中には国会で可決の方向で
準備を行っている。
⑨ リチウム資源開発に向けた制度改革
通常地下資源は鉱業法によって規定されているが、チリにおいて、リチウム資源はその
戦略的な位置づけから1975 年に施行された核物質に関する条件規則によって規定され、現
在は新規のリチウム資源開発が実質的に不可能となっており、今後新しい制度を確立しリ
チウムの開発促進を図ることが必要とされている。ちなみに、現在採掘されているリチウ
ム資源は、上記条件規則の施行前に許可されたものである。
4. サンホセ鉱山事故
2010 年8 月5 日、チリ北部第III 州コピアポ近郊にあるサンホセ鉱山において、落盤に
より、33 人の坑内作業員が地下の坑道に閉じ込められるという事故が起きた。当初絶望と
の見方もされたが、懸命な救助活動が行われ、2 か月後の10 月13 日に全員が無事救出さ
れた。この救出劇の成功の鍵は、ピニエラ大統領の迅速な決断、チリ鉱業の技術力、そし
てチリ国民の結束力の賜物であったといえる。またこの事故は、チリに多くの中小鉱山が
あることを教えてくれた。そして、とかく我々外国人の目が、チリの大規模な銅鉱山に向
かっているところ、この事故はチリの中小鉱山の存在を大きくアピールし、保安体制の見
直しを始めるきっかけとなったといえよう。救出作業中の2010 年9 月18 日にチリは独立
200 周年を向かえたが、救出の成功は、独立記念とともにチリ国民に大きな自信を与えたと
いえる。
事故発生後、ピニエラ大統領の命令で、国営銅公社CODELCO を中心とした救出体制を
直ちに組織し、坑内作業員が避難しているとみられた地下700m の避難坑道をめがけたボ
ーリングの掘進を開始した。ボーリングは複数実施されたが、そのうちの1 本が、17 日後
の8 月22 日、地下の坑道に貫通し、あまりにも有名になった”Estamos Bien En El Refugio
los 33 “と書かれたメッセージが地表まで引き上げられた。ちょうど筆者は赴任直前でスペ
イン語の講習を受けていたが、この単純なフレーズは、スペイン語の初学者に新鮮な響き
を与えたことを記憶している。
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この救出劇において、一つの大きな障害は、700m の地下からどのようにして作業員を引
き上げるかであった。時間をかければ新たな坑道を掘削することはできるが、現実的では
ないことは明らかである。そこで考案されたのが、最初に貫通していたボーリング孔(直
径15 ㎝程度)を直径60 ㎝まで拡幅し、特殊なカプセルを吊り下げ、これに作業員を入れ
て引き上げる方法である。人間の胴体は横幅がおおよそ40 ㎝~50 ㎝あるので、直径60 ㎝
の掘進坑は、技術的に可能で、しかも現実的な時間で掘ることができる最大かつ最少のサ
イズであった。幸いチリは世界的な鉱業国であり、使えそうな掘削装置を国内から調達す
ることはそう難しいことではなかった。こうして、3 台の大口径掘進装置が集められ、当初
のボーリング孔を拡げる作業が開始された。また同時に、救出用の鋼鉄製カプセル“FENIX”
が作られることとなった。どちらも世界で初めての試みとなり世界中から支援の手が差し
伸べられたが、まさにチリの技術力と管理力が試された瞬間であったといえる。
FENIX は3 基作られたが、その2 号機(FENIX2)が実際の救出に使われた。去る4 月
にサンティアゴでの鉱業関係のイベント会場に展示されていたFENIX2 に入る機会があっ
た。昨年これをテレビ画像で見たときは、スリムな胴体で狭苦しい印象を持った。しかし
実際のFENIX2 は、筆者が小柄なせいもあるが、入ってみると案外とスペースがあると感
じられた。もっとも、700m の地下からこれに入って引き上げられる圧迫感は、想像を絶す
るものがあるかもしれない。
掘進作業のさなか、9 月18 日は、チリ独立200 周年記念日であり、祝祭と救出に向け、
まさにチリ国民が一丸となって33 人の救出を見守っていた。坑道崩落事故は、国民の意識
を集中させるとともに、チリの存在を世界に知らしめる絶好の機会を提供したことになる。
図表 4 坑内作業員救出に使われた救出カプセル“FENIX2 と筆者”(サンティアゴにて)
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5. 日本企業の活躍
日本企業によるチリへの銅鉱山開発投資は1990 年代に始まり、現在主要7 鉱山に日本企
業が参加している。代表的鉱山に、エスコンディーダ鉱山、コジャワシ鉱山、ロスペラン
ブレス鉱山等の世界を代表する大鉱山がある。エスコンディーダ鉱山は、世界最大の銅鉱
山で、年間の銅生産量は約120 万トンで、この鉱山だけで世界の銅生産量の約7.5%を生産
している。こうした大規模鉱山への投資は、世界的な資源メジャー企業である、リオ・テ
ィント、BHP ビリトン、アングロアメリカン、エクストラ―タの各社あるいはそれらの前
身企業の開発プロジェクトに日本企業が参入する形で進められてきた。
図表5 世界の銅鉱山と日本企業の権益
しかし2000 年代に入り、新興国で高まる銅の需要、投機資金の資源市場への流入等によ
り銅の需給市場が引き締まり、資源価格が高騰するという現象がみられ、資源の需給は買
い手市場から売り手市場に一変した。こうして、資源メジャー企業による市場および価格
支配力が強化されるとともに、資源供給国側においても資源ナショナリズムが高まり、資
・世界の主要銅鉱山(21鉱山中)、チリが10鉱山を占める。
・世界最大の銅鉱山はEscondida鉱山(チリ)で、年間約120万tの銅を生産する。
・日本企業も、チリ、ペルー、米国、インドネシア、オーストラリア等に権益を有する。
・最近の開発として、チリで日本企業が参加して開発を進める、Esperanza鉱山(2011年12月操業
開始)、Caserones鉱山(2013年操業開始予定)がある。
出典:各社資料等より筆者作成
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源獲得リスクが益々増加したといえよう。この結果、資源消費国側はより有利な原料確保
を展開する必要性に迫られることとなった。
資源の需給がタイトで、価格が高騰している状況下では、新規プロジェクトへの参入コ
ストも増加してくるので、単純に開発案件に参入するのみならず、リスクの高い初期的な
探査案件への参入や、日系企業自らが開発を行う等、様々なフェーズを見据えた積極的な
資源投資戦略が重要になってくる。
こうした状況下、チリは、日本企業にとって、まだ有利かつ低リスクで新規投資を進め
ることができる国であるといえる。現在、二つの銅開発プロジェクトが日系企業の参加に
よりチリで進められている。
① エスペランサ鉱山
丸紅㈱がチリの鉱業開発企業であるアントファガスタ社と組んで、チリ北部第II 州で進
める銅鉱山開発プロジェクトで、2010 年12 月に操業を開始した。権益比率は、アントフ
ァガスタ社70%、丸紅30%である。日本側からは2,000 億円を超える一大投資プロジェク
トとなっている。埋蔵量は約12 億トン、年間で硫化精鉱71 万トン(銅純分約20 万トン、
金約7 トンを含む)を生産する計画である。このプロジェクトの特徴は、水不足が深刻化
する中、海水を選鉱プロセスを中心に使う点にある。鉱山は積出港から150 ㎞あまり内陸
に位置するが、海水をパイプラインで揚水して使用すると同時に、精鉱を積出港まで輸送
するために、海水に混ぜてパイプ流送する。こうした海水を利用した選鉱処理は、チリで
は初めての試みとなり、鉱業関係者の注目を集めるところとなっている。
② カセロネス鉱山
パンパシフィックカッパ―㈱(JX 日鉱日石金属㈱と三井金属鉱業㈱が共同出資、75%)
と三井物産㈱(25%)が出資する銅鉱山開発プロジェクトで、チリ第III 州において、2013
年の生産開始に向けて建設作業が進められている。採掘対象鉱量は約13 億トン、年産銅量
(純分)は銅精鉱が15 万トン、銅地金が3 万トンである。カセロネス鉱山は、初の日本企
業100%出資によるプロジェクトである。同鉱山はアルゼンチン国境近くのアンデス山脈の
中にあり、最高地点は標高4,600mに達するという高所で開発作業が進められている。また
日本向けの原料鉱石の確保に貢献するばかりでなく、操業後は1,400 人規模の雇用創出に
も寄与することでチリ経済への貢献も大きい。
まとめ
日本から見てチリは、地理的にも感覚的にも最も遠い国の一つであるが、チリで生産さ
れている銅、そのほかの鉱物資源は、社会、生活の隅々で使われているもっとも重要な原
料である。しかもその開発は、巨大な露天採掘、4,000m を超える高所、地下深部での採掘
を伴い、大きな困難を乗り越えて行われている。銅の重要な用途には、電線、伸銅品等が
あるが、今後の日本の震災復興を含む住宅、建造物、インフラ等の建設や、電子・電化製
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品の生産になくてならない原料であり、今後も日本は、その原料のすべてをチリを含む海
外からの供給に頼らざるを得ない。
これまでの日本とチリの関係は、資源の供給国と消費国というイメージが強かったが、
これからは、そのような一方向の関係ではなく、天然資源の恩恵をどのように両国で分け
合うかというテーマが重要な課題となると思われる。日々の生活の中で、そのような両国
の関係を思い出してもらえればと思う次第である。
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≪プロフィール≫
神谷夏実(かみやなつみ)
1978 年 早稲田大学理工学部資源工学科 卒業
1980 年 早稲田大学大学院理工学研究科(資源工学)修了
1980 年 金属鉱業事業団 入団
国内金属鉱物資源探査事業、休廃止鉱山鉱害融資事業、深海底鉱物資源探査事
業、海外金属鉱物資源探査事業に従事
1989 年 海外経済協力基金(OECF)開発部
1991 年 金属鉱業事業団技術開発部
1994 年 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)産業技術研究開発部
1996 年 金属鉱業事業団ロンドン事務所長
1999 年 同 環境業務部調査課長
2001 年 同 キャンベラ事務所長
2005 年 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)企画調査部 調査課長
2007 年 同 企画調査部 審議役
2010 年 同 サンティアゴ事務所長
現在に至る
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2014年6月24日火曜日

The administration evasion and sabotage administration in Japan

The administration evasion and sabotage administration in Japan.

Administration evasion and sabotage administration of The Nuclear Regulation Authority Japan.

The death administration in Japan.

The injustice administration in Japan.

Buck-passing administration.


Shunichi Tanaka, Chairman of Nuclear Regulation Authority  



2013/09/04 に公開
Professional Luncheon
Shunichi Tanaka
Chairman of Nuclear Regulation Authority
Foreign Correspondents' Club of Japan
September 02, 2013

The nuclear industry in Japan is going through its worst crisis since its foundation over 50 years ago. The Fukushima Daiichi cleanup seems to become more complicated and expensive by the day. Experts are now widely skeptical that operator Tokyo Electric Power Co. (TEPCO) can control the spread of radioactive leaks to the sea, or successfully extract the plant's melted radioactive fuel without outside help. Some now say the cleanup could take a century.

In September, Japan's last two operating reactors again go offline, leaving the nation nuclear free for only the second time since the 1970s. The political battle to restart the nation's 50 commercial reactors will drag on for years, depending ultimately on highly contested and controversial safety reports.

The organization charged with bringing order to this mess is the Nuclear Regulation Authority. Created out of the ashes of the discredited Nuclear and Industrial Safety Agency (NISA), the NRA has been dogged by doubts about its effectiveness since it was set up last year. Many critics say it is too focused on restarting those idling reactors to effectively monitor the Fukushima crisis. Others wonder if it has the manpower and funding it needs, or if it will suffer from the same credibility issues as its forerunner -- given that it shares many of the same experts and staff.

To the surprise of some critics, however, the NRA has shown it has some teeth. Its recent criticism of TEPCO has been among the harshest since the crisis began. And unlike the embattled utility, NRA Chairman Shunichi Tanaka seems intent to call a spade a spade. "We should assume that what has happened once could happen again, and prepare for more," he said in August.

2014年6月23日月曜日

古細菌を利用して電気をメタンに変換・貯蔵 ― 米共同チームが研究中

古細菌を利用して電気をメタンに変換・貯蔵 ― 米共同チームが研究中

2012年7月31日

http://sustainablejapan.net/?p=2235

スタンフォード大学とペンシルバニア州立大学の研究チームが、微生物を使ったエネルギー貯蔵システムの開発を進めている。古細菌の一種であるメタン菌を使って、太陽光発電や風力発電による電気をメタンに変換して貯蔵するという。

スタンフォード大の化学工学・土木環境工学教授 Alfred Spormann 氏は、「現在メタンの大部分が天然ガス由来であり、産業用の重要な有機分子の多くが石油から作られている」と指摘。今回の研究チームのアプローチでは、これらの化石燃料を使う必要がまったくなくなるとする。
メタン自体は温暖化係数がCO2の20倍ある温室効果ガスだが、微生物が作り出すメタンは安全に捕集・貯蔵でき、大気への漏出も最小限に抑えることができるという。
「微生物によるプロセス全体はカーボンニュートラルだ」と Spormann 氏は説明する。メタンの燃焼中に放出されるCO2はすべて大気由来であり、電気は再生可能エネルギーや原子力から供給されるものを使うためである。微生物によるメタン生成を利用することで、太陽光発電や風力発電からの過剰出力を吸収して貯蔵することも可能になる。
「ある種のメタン菌は電流からメタンを直接生成することができる。言い換えれば、それらの菌は、電気エネルギーを貯蔵可能な化学エネルギーとしてのメタンに変換する代謝活動を行っていることになる。この代謝プロセスの仕組みを理解することが、私たちの研究の主要テーマだ。メタン菌の遺伝子操作によってメタンが大量生産できるようになれば、画期的な技術革新がもたらされる」と Spormann 氏は話す。
メタン菌は、バクテリアに似ているが遺伝子的には系統が異なり、古細菌に分類される微生物である。メタン菌は酸素が存在する環境中では成長できず、そのかわりに大気中のCO2と水素ガス由来の電子を食べる。この食事の副産物として純粋なメタンが生成され、大気中に排出される。
研究チームは、メタン菌の代謝活動によるメタンを、航空機、船舶、自動車用の燃料として使用することを計画している。メタンの貯蔵・供給には既存の天然ガス用施設やパイプラインを利用することができる。メタン燃料を燃焼させると大気中にCO2が放出されるが、これはもともと大気中に含まれていたCO2をメタン菌がメタンに変換したものなので、温室効果の観点からはカーボンニュートラルであるといえる。
Spormann 氏は、エタノールその他のバイオ燃料と比べて、微生物利用メタンは環境負荷が低いと指摘する。例えば、トウモロコシを原料とするエタノールの生産には何エーカーもの耕作地が必要であり、化学肥料や農薬の使用、灌漑、醗酵なども行うことになる。これに比べて、メタン菌による代謝は、わずか数ステップの短時間のプロセスで済むため、はるかに効率的であるという。
ただし、この技術を商用化可能なものにするためには、いくつもの課題を解決する必要がある。そもそも、「メタン菌がどのようにして電子を化学エネルギーに変換しているのかについて、科学的にほとんど解明されていない」とペンシルバニア州立大 土木環境工学教授 Bruce Logan 氏は言う。
Logan 氏の研究室では、2009年に Methanobacterium palustre というメタン菌の菌株を使って電流をメタンに直接変換できることを実証する実験を行った。この実験では、富栄養水の入ったビーカー内に正極および負極を設けて、可逆電池を作製した。M. palustre とその他の微生物を混合したバイオフィルムを正極上に広げて電流を流すと、M. palustre によるメタンガスの生産が始まった。電気からメタンへの変換効率は80%程度あったという。
複数の微生物で混成されたコミュニティの下で、メタン生産率は高い数値を維持した。しかし、予め M. palustre だけを分離しておいた菌株を正極に配置すると効率が急激に低下した。これは、メタン菌が他の種類の微生物から分離された状態では、自然の生物種のコミュニティと比べて、メタン生産効率が低下することを示唆している。
「微生物のコミュニティは複雑だ。例えば、酸素を消費するバクテリアは、メタン菌の嫌う酸素ガスが集積することを防ぐことによってコミュニティの安定化に寄与している。一方、電子を食べるという点でメタン菌と競合する微生物も存在する。私たちは、コミュニティの組成の違いを特定し、時とともにそれらがどのように進化していくのかを理解したいと考えている」と Spormann 氏は話す。
こうした研究目的のために、Spormann 氏の研究室では、古細菌とバクテリアの混成培地に電気を流す実験を続けている。この培地には、CO2の消費でメタン菌と競合するバクテリア(CO2を使って酢酸塩の生成を行う)も含まれている。「酢酸塩やメタンの生成を完全に行うことができる生命体は、まだ特定できていないが、どこかにいるはずだ」と Spormann 氏。
Logan 氏の研究室では、メタン菌の成長を促してメタンの生産量を最大化させる技術の開発に加え、電極用の新材料についての研究も行っている。プラチナなどの貴金属触媒を一切使わないで済む炭素メッシュ生地の材料開発なども行う。「これまで、こうした材料はバクテリア系のシステムだけでしか研究されておらず、メタン菌などの古細菌のコミュニティという観点からの研究例はない」と Logan 氏は言う。
(発表資料)http://bit.ly/OFQT1Z

電流発生菌

電流発生菌

http://www.mobara.jp/nisimori/2/newpage97.index.html

田んぼが発電する!?
東京大学の橋本和仁教授と科学技術振興機構の加藤創一郎研究員らによって「電流発生菌」をより多く増やす方法が開発されました。電流発生菌とは、糖や酢酸などの有機物を分解して電子を放出する菌のことです。そんなのがいるんですね。この方法の開発によって、電流発生菌を使った「微生物燃料電池」の実用化が期待できるかもしれないそうです。
電流発生菌は意外と僕らの身近にいます。そこら中の地中や水中など、どこにでもいる菌です。今回、電流発生菌の住んでいる水田の土を採取し、酸化鉄と一緒に培養してみたら電流がより多く流れたとのこと。 

  
101205electricmicrovact02.jpg


電流発生菌は有機物を分解し電子を捨てることで、自分自身の増殖に必要なエネルギーを得ます。その際に発生する電子を電極で回収して電流として取り出すのだそうです。応用すれば、イネが光合成を行い、根から有機物を出し、それを使って菌が電流を発生させる「田んぼ発電」なんてシステムも出来るかも。実用段階ではないそうですが、実際に田んぼから電流を取り出すことには成功しているみたいです。いっぺん田んぼでケータイを充電してみたいものですね。
東大など、電流発生菌の増殖法発見-酸化鉄と培養
掲載日 20101201
 
東京大学の橋本和仁教授と科学技術振興機構の加藤創一郎研究員らは、糖や酢酸などの有機物を分解して電子を放出する菌(電流発生菌)を、より多く増やす方法を見つけた。複数の細菌が共存する水田の土を採取し、酸化鉄と一緒に液体培地で培養。電流が多く流れることを発見した。電流発生菌は取り込んだ酸化鉄を利用し、他の微生物よりも有利な環境を作り出すという。微生物を使った燃料電池の実用化が期待できそうだ。  電流発生菌は有機物を分解し電子を捨てることで、自分自身の増殖に必要なエネルギーを得る。発生する電子を電極で回収し、電流として取り出す微生物燃料電池の研究が、世界中で行われている。  電極を底に敷いた、直径3センチメートル、高さ2センチメートルの円筒状の容器を準備。酢酸入りの液体培地を容器に満たし、水田の土を入れて培養した。
 
自然との共生は、さまざまな科学分野での大きなテーマになりつつある。東京大学先端科学技術研究センター、橋本和仁教授のチームが研究を進めているのは、田んぼなどに棲む微生物から直接電気を取り出せる燃料電池と太陽電池だ。将来は、田んぼで発電が行えるようになるのだろうか?
プロジェクトリーダーの橋本教授、および渡邊一哉特任准教授、中村龍平助教に詳細をお聞きした。
 
微生物燃料電池の実験装置。有機物を与えると、電流が発生する。
 
自己メンテナンスできることが生物の強み
──微生物を使って発電する研究を行われているそうですね。なぜ微生物発電を行おうと考えたのでしょう?
20世紀のサイエンスは主として現代物理学をベースとし、エネルギー源としては化石燃料を用いて、人類にとって便利な社会を築いてきました。しかし、21世紀になって、環境やエネルギー、資源の持続性に疑問が持たれるようになり、自然と共生できる新たな指導原理に基づいた科学技術の重要性が高まっています。
たんに太陽エネルギー変換効率ということでいえば、現在の太陽電池は10%以上、タンデム型なら40%以上に達しています。植物の光合成は、条件によっても異なりますがせいぜい5%程度。人工の太陽電池は、効率の上では植物を上回っているわけです。だからといって、太陽電池が植物を超えたということにはなりません。
──植物は勝手に成長していきますしね。
そう、生物の本質は、自分で成長し、自分自身をメンテナンスできるというところにあります。私の究極的な目標は、成長する太陽電池を作ることですが、これはまだ夢物語ですね。
さて、微生物は酸素呼吸をしている時、外部から取り入れたエネルギーの1/3だけを使い、残りはある意味で外に捨てているといえます。微生物が使ったエネルギーの残りを人間がもらおうというのが元々の発想です。これを実現するために、微生物燃料電池、微生物太陽電池という2つの研究を進めています。
電流発生菌は私たちの身近にいる
──それぞれどういう原理で発電するのでしょう?
普通の燃料電池は、水素を入れてやれば酸素と反応して発電します。メタノールから水素を作り、それを使って発電するタイプもあります。一方、微生物燃料電池は、エサとなる有機物を与えてやれば発電します。
有機物には高いエネルギーが含まれています。私たち人間はこれを食物として取り込み、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギー通貨に変換し、生きているのです。有機物に含まれていたエネルギー準位の高い電子からエネルギーを取り出しているわけで、最後にはエネルギー準位の低くなった電子をどこかに捨てる必要があります。
この電子を酸素に渡して、二酸化炭素と水を生成する過程こそ、私たちが行っている呼吸です。酸素がないと人間は窒息死してしまいますが、それはエネルギー準位の低い電子を捨てる場所がなくなってしまうからだともいえるでしょう。
微生物でも基本的にはまったく同じことが行われています。ただし、電子を渡す先は酸素でなくともかまいません。二酸化炭素に電子を渡すと、メタンが生成されます。牛がゲップを出すのは、酸素がなくとも生きられる微生物がメタンを作るから。田んぼの底からぶくぶく泡が出てくるのも同じ反応です。
二酸化炭素に電子を渡すということは、酸素に渡す場合に比べてまだまだエネルギーが残った状態で渡していることになります。先にも述べたように、酸素呼吸では微生物は取り入れたエネルギーのうち、1/3程度しか利用せず、残りの2/3を捨てているのです。
面白いことに、電子を二酸化炭素ではなく、電極に直接渡せる微生物もいます。それが、電流発生菌です。
──電流を発生させる菌というのは不思議ですね。
電流発生菌自体は100年ほど前に発見され、そこら中の地中や水中、どこにでも見つかります。電流発生菌から電気を取り出す試みも行われましたが、電流密度が低いため実用にはならず、それほど研究は盛んではありません。
電流発生菌に有機物を与えると、流れる電流が急速に増え、あるところまで来ると一定になります。さらに電流発生菌を増やしても、発生する電流は変化しません。電極に電流発生菌が取り付いているのですが、電極の面積は限られているため、離れた場所にいる菌は電極に電子を渡すことができないのです。
微生物同士の共生関係を活かせば、電流が増える
酸化鉄ナノコロイドが、電流発生菌の周りにまとわりついている様子。
酸化鉄ナノコロイドを入れると、発生する電流が50倍になる。有機物が足りなくなると電流発生量は減るが、有機物を追加すれば回復する。
──今なら、遺伝子工学を使ってもっと電流を出すように改良することもできたりするのでしょうか?
米国では実際にそういう研究も始まっていますし、私たちの研究室でも研究を進めています。こうした研究手法は、分子生物学を使っているという意味で、21世紀型です。しかし、自然との共生という方向からは離れていくように感じます。
そこで、電流発生菌の生息環境について考えてみることにしました。実験室での研究は、動物園のようなもので、元々の環境とはまったく異なっているはずですから。
例えば、代表的な電流発生菌であるシュワネラ菌は、海底火山の地殻から採取されました。地球科学の研究者に訊くと、深海から微生物を採取すると必ず酸化鉄や硫化鉄がまとわりついてくるのだそうです。
そこで、シュワネラ菌のいる培養液に酸化鉄のナノコロイド(酸化鉄の微少な粒子が液体に溶け込んだもの)を加えたところ、電流の発生量がぐんと増えました。しばらくすると電流は減り始めますが、エサの有機物を追加すれば、また電流が出るようになります。微生物だけの場合に比べて、50倍以上の電流が発生するようになりました。
──いったい何が起きたのですか?
酸化鉄ナノコロイドが糊、および電子伝達を仲介する物質として働いているものと考えられます。微生物の放出した電子が酸化鉄ナノコロイドに移り、酸化鉄ナノコロイドからまた微生物に移るというホッピングです。これによって、電極から離れたところにいる電流発生菌も電子を受け渡すことができる、つまり呼吸して生き延びられるようになったのでしょう。
さらに、鉄イオンと硫黄イオンを加えると、微生物が硫化鉄を作り始め、電流の発生量は200倍になりました。今までも微生物が硫化鉄を作ることは知られていましたが、これがエネルギー変換に関係することは知られていませんでした。
電流発生菌だけだと電極に取り付いたものしか電子を渡せない。しかし、酸化鉄ナノコロイドがあれば、電極から離れたところにいる電流発生菌も電子を渡せるようになる。
生ゴミから直接発電する微生物燃料電池
──これは深海の環境を再現したということなんですね。
次は海ではなく、田んぼから泥を取ってきて、酸化鉄を入れてみました。エサの有機物を与えてやると、酸化鉄から電子を受け取れるタイプの微生物の割合がどんどん増えていき、それに伴って発生する電流も増えていきました。こういう環境に適応した微生物が助け合いながら、生き延びようとしているのです。この発見にはかなり興奮しましたよ。
今のところ、1立方メートルの実験装置から130Wの電力を取り出せます。まだ効率がいいとは言えませんが、エサとしては廃棄物、例えば焼酎やビールを造った後の廃液など、処理に困っているものを与えればよいのです。電気を取り出すと有機物が分解されてきれいな水になりますから、廃液処理装置として使えます。
──生ゴミ処理にも使えるのでしょうか? 家庭用の生ゴミ処理装置としては堆肥を作るコンポストもありますが、どう違うのでしょう?
生ゴミも処理できるという点で、微生物燃料電池はコンポストと似ています。
生ゴミにはまだエネルギーが残っていますから、コンポストで分解が進むと熱が発生します。一方、微生物燃料電池は熱くならず、代わりに発電します。熱は拡散していくためエネルギーとしては利用しにくいのですが、電気として取り出せれば利用しやすくなります。
また、コンポストとは違いますが、バイオマスを利用したメタンガス発電では、有機物を分解してメタンガスを作り、それを燃やした熱で水蒸気を作り、タービンを回して発電しています。これに比べて微生物燃料電池は、ボイラーやタービンがいらないので、装置を小型化できるというメリットがあります。
──発電効率の向上がカギですね。
今は1m³の装置で130Wですが、家庭用として使うなら1000Wは出力できるようにしたいところです。これで生ゴミ処理の機能もあれば、十分に競争力のある商品になるでしょう。処理効率を上げて、カスがあまり出ないようにしていきたいですね。
まだ電流発生菌が発電する仕組みにはわかっていない点も多いため、現在この解明を進めており、電極の改良も行っています。数年以内には1000Wを達成したいと考えています。
田んぼの水に光を当てると、電流が発生した
水田に電極を差し、発生した電流を計測する。
──もう1つの微生物太陽電池の仕組みはどのようなものでしょう?
光が当たると光合成を行ない、電極に電子を渡せるような微生物がいればよいのですが、残念ながらこういう微生物は知られていません。適当な電子伝達物質を混ぜれば可能ですが、人工的な物質は使わないようにしたいのです。
それではどうするか。こちらも微生物燃料電池の場合と同じように考えました。自然界にはいろんな微生物がいるから、助け合って生きていけるのではないだろうか。
そこで、東大構内にある三四郎池や、温泉から水を採取してきました。これらの培養液には窒素やリンは加えますが、エサの有機物は加えません。培養液に光を当てれば、この条件下で生きていけるエコシステムができるだろうと考えたのです。実際、光を当てると電流が発生しました。
培養液を調べると、少なくとも2種類の微生物が共生していることがわかってきました。1つは光のエネルギーから有機物を作る光合成細菌。もう1つは、有機物を取り入れて電流を発生させる電流発生菌です。光合成細菌の作った有機物を、電流発生菌が取り入れて電流を生み出していたのです。
太陽エネルギー変換効率は、三四郎池から採取した培養液で0.02%、温泉で0.04%。人工の太陽電池に比べると、はるかに低い効率です。しかし、重要なのは、自然の共生関係を活かすことで、微生物の余剰エネルギーを取り出せたということにあります。
水田を電池として使えないか実験してみたところ、やはり電流が発生しました。イネが光合成を行い、根から有機物を出し、それを使って微生物が電流を発生させている、つまり太陽電池として機能していると考えられます。この場合の発電効率は0.01%とまだまだですが、自然の共生関係を利用して発電できた意義は大きいと思います。
──実用化に向けてのロードマップはいかがでしょう?
微生物燃料電池は十分実現可能ですが、微生物太陽電池についてはまだ実用化云々を考える段階ではありません。今後さらに新しい知見を取り入れ、発電効率が今の100倍、12%になってきたら、初めて応用的なことを考えられるでしょう。
──微生物燃料電池、微生物太陽電池のハイブリッドにするといったこともできそうですか?
可能性はあると思いますよ。光合成微生物の種類によって、作り出す有機物も異なりますし、それを受け取れる微生物も変わってきますから、現在は最適なペアを調べているところです。
研究室の実験装置では、光合成微生物と電流発生菌の最適なペアを調べている。
自然との共生から生まれるブレークスルー
──微生物を利用した発電によって農業の姿はどう変わりますか?
それが言えるようになるのはまだまだ先の段階でしょうね。微生物太陽電池にしても、それでトラクターが動かせるようになるわけではありません。しかし、自然との共生関係を活かすという考え方が、他の分野のアイデアと結びついて、ブレークスルーを起こすかもしれないと期待しています。
私たちは農業で食物を作り、それを食べていくしかないのです。今までは化石燃料という密度の高いエネルギーを利用できましたが、これを使えなくなったらどうするのか真剣に考えなければいけません。そのためにも、微生物太陽電池のような方法を提案して、世論を喚起したいのです。
──今の農業は、ある意味、石油を燃やして野菜を作っているようなものですからね。
その通りです。最近は、工場で工業製品を作るように作物を作る「植物工場」のビジョンが現実味を帯びてきました。確かに、ある段階において植物工場は必要なものだと思いますし、私自身も関わってはいますが、あれが究極の姿だとはまったく考えていません。やはり、希薄な自然のエネルギーを使うシステムは、さまざまな分野で研究していくべきです。
──それにしても、微生物同士の共生関係で電流が発生するというのは面白いですね。自然には他にもまだ知られていない反応がたくさんあるのではないでしょうか?
例えば、海底に生息する微生物は、地殻変動のエネルギーを熱や硫黄化合物の形で取り込んで利用していますし、こうした海底のエネルギーシステムは非常に面白い分野です。
ほかにも、川の中には光合成とは違うやり方で太陽光を利用している微生物もおり、私たちの研究室のメンバーが研究を始めています。
 
研究者プロフィール
橋本和仁(はしもとかずひと)
1955年北海道生まれ。1980年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。分子科学研究所助手、東京大学工学部講師、助教授を経て1997年同大学先端科学技術センター教授。2004年より現職。専門は光触媒、光磁性材料、有機太陽電池など光化学を基礎とする機能材料学。3年ほど前より微生物を使うエネルギー変換の研究を開始。現在JST/ERATO「光エネルギー変換システムプロジェクト」総括責任者。
渡邊一哉(わたなべかずや)
現職:科学技術振興機構ERATO橋本光エネルギー変換システムプロジェクト微生物グループリーダー、東京大学先端科学技術研究センター特任准教授。1987年東京工業大学理工学研究科を卒業後、東燃株式会社に入社。1997年に海洋バイオテクノロジー研究所に移動、2008年から現職。専門は応用微生物学で、微生物を環境浄化やエネルギー生産に利用する技術の研究開発を行っている。
中村龍平(なかむらりゅうへい)
1976年北海道生まれ。2005年大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了。Lawrence Berkeley National Laboratory博士研究員を経て2006年より東京大学大学院工学系研究科助教。専門は半導体電気化学、微生物電気化学を基礎とする光エネルギー変換材料。
 
 
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生きている電流発生菌Shewanella の電気化学